花の記憶

人は時として感情に踴る
人類時常為情所困
必要のないおもりを背負い続けて
持續背負不需要之物
歴史に書き綴る言葉のない
編寫於歷史無以言喻
いつか無情は上書きされて
曾幾何時改寫為無情
造られた花の舞台に変わる
變為假花盛放的舞台
靜めた影は深く
靜謐之影如此深重
良い子や耳を塞いで眠りなさい
好孩子還請捂起雙耳早早入睡
子守歌を聞いたら鍵をかけて
聽罷一首搖籃曲鎖緊門扉
深く澄み切った三日月の薄明りは
三日月微光深明澄澈
くらう顔を恐れる人を
將可怖面影懼怕之人
殘酷にうつすわ
無情映照
たとえ忘れても私は覚えているわ
即便皆被忘卻我仍將銘記
線に綴れ肌につたう
連結成線觸及肌膚
悲しげな笑みを
那悲情笑容
悲しげな笑みを
那悲情笑影

相遇彷彿銀蓮一般
出會いとはまるでアネモネのように
摹寫著我不存在的詩文
私にない詩文をうつしてくれた
那是僅存半部的我殘缺的另一片

壞孩子還請側耳傾聽感受恐懼
それは半分だけの私の欠けたもう一つ
莫以為尚能歸去皆來此處
悪い子は耳を澄まして怯えなさい
半月閃爍眼中似飄搖火焰
帰れると思わないでさあこちらに
赤紅翻滾甘美刺痛
薄い火と影半月に輝く目は
殘酷的野獸
赤くうねり甘く疼く
即便皆被忘卻我仍將銘記
殘酷な獣で
直至命數將盡面向終結
たとえ忘れても私は覚えているわ
將那人的笑容
命盡きて果てようとも
將那人的笑顏
あの人の笑みを
有限之時終告完結
あの人の笑みを
此等結局早已了然

曾幾何時以言語描繪
限られた時は終わりを告げる
銀蓮盛放山丘
こんな結末はわかってたけど
獨身之恐懼
いつだったか話してくれた
那虛晃的記憶
アネモネの咲く丘で
滿月之光映照朦朧景色
一人の恐怖を
廣闊通透決心也因之動搖
儚いその記憶を
即便皆被忘卻我仍將銘記

若是改寫記憶書文
朧げな景色満月の月明りは
願欲守護的那人綻放笑容
広く透き通り決意でさえも揺らぐ
たとえ忘れても私が覚えているわ
記憶の文字書き換えたら
守りたいあの人が笑えるように