ボイスドラマ Vol.1
いい感じ
おおおおぉー
「ダランランランランッダンー!」が震えるね
「ダンーー!」
でもさ、大丈夫なの?
いつもは詞が先なのに
曲のほうを先に作っちゃって
知らねえベア(?)
詞がいつまで経っても
上がってこないんだから
悪いもうちょっと待ってやって
成瀬苦戦してみたいで
おぉこれってヒロインが
町の人々を悪口で傷付けまくる
ってとこに流れる曲だよね
うんその悪口ってとこが…
「ノック」
おっ、はいどうぞ
あっあぁっあっ
あ成瀬詞、書けたか
うっ、うん
「タイプ、発信」
えっと「この曲の歌詞は
わたしにはやはりハードルが高いです
よろしければ坂上君にお預けしたく…」
ええーなんで
せっかくなんだし全部行こうよ
うぁ…は…
「悪口というのは
とてもデリケートな問題で
架空の誰かに當てた悪口を書いたとしても
その言葉で実際に傷付いてしまう
人もいるかもしれず」
ああなるほど。あでも
ここはそれが必要なパートだしな
じゃあさとりあえず
俺に対しての悪口を當たってみるってのはどう
うおぉっ
ほら誰かが傷つくって思うと難しいわけだろう
俺は傷ついても全然オーケーだからさ物は試して
うっ…ううぅ…
いいからいいから悪口Come on!
えっ…えぇ…
よしゃっ 音楽つけるぞ
あっ…あっあっ…はあっ!
顎がない
うわ來たよ!
鼻毛が出る
えっ、マジで? !
頭がよさそう よさそ…
うん?字餘り?
え? 「頭がよさそうに見えて
本當は悪そうと歌おうと思ったら
文字數が足りませんでした」
いい~~!それえぐる~~
「ごめんなさいごめんなさい」
いいんだ すごくよかったよ
その調子で俺をののしってくれ
ドッジ目でくれ
ただの変態だよ!
「やっぱり誰かを傷付けてしまうのには抵抗があります」
でもこのパートなかったら話が繋がらないよ
うふっ
うん…岩木お前さ今まで言われて一番…
いや今まで言われて六十番目ぐらいに嫌だって言葉はなんだ
え?六十…番目?なんだろ 六十番目でしょう
そこまで嫌じゃないし えっと うんんんん… 前世が蟲?
うわ 結構えぐいなそれ
でも 蟲って言われただけだから
ナナホシテントウかショウジョウバエかって印象変わるでしょう
じゃあ 成瀬の六十番目は?
えっえっ
「お前の母ちゃんでべそ」
おおっ古き良き悪口の王道
「実際に母はでべそではありませんし
完全なる言い掛かりということで
そこまで傷つきはしませんでした」か
うんこれでいいじゃん
うん?
これでいいって?
六十番目の悪口を中心にして
歌詞作ってみないか?そこで慣れたら
五十番目、四十番目って
少しずつひどい言葉入れていってさ
うっうぅ…
それにミュージカルでこの曲で終わりじゃないだろう
おっうおぉ…
この曲で誰かを傷付けるかもしれない代わりに
ほかの曲に誰かが言われて一番うれしい言葉が入ってれば
ダメーじなんて吹き飛ぶんじゃない?
おぉ
おおぉ いいこと言うじゃん 拓
そうだよ 物語ってのはさ
陰があるから光が際立つわけで
坂上君
え?
坂上君
あっ なんですか
ありがとう ございます
いいえいいえ どういたしまして
「笑」
おぉ おい*8
ちょっと待ってよ
え?
ミュージック スタート!
ずるいです(坂上君)
いいところ(持っていく)
うるさいよお前らは
大體さ拓ちゃんは
なんなんだまだあんの
拓ちゃんはリア充
そして「ワードワードワード」が完成した
頭悪い(うるせえな)
顔も悪い(放っとけよ)
あんたの前世は蟲
金がない(ふざけんだ)
価値もない(ひどすぎる)
母ちゃんはでべそだ
あっち行けこっち見んな
空気吸うなもったいない
キモすぎる(なんてやつ)
無理すぎる(許せない)
エンガチョにバリアー
大嫌い(こっちもだ)
死んじゃえよ(てめえがな)
ナンマイダチーン
-Fin-