赤い鼻緒がぷつりと切れた
紅色木屐帶噗嗤斷裂
すげてくれる手ありゃしない
再無人願意施捨援手
置いてけ堀をけとばして
不顧一個人形單影只
駆けだす指に血がにじむ
伸出的手指血跡斑斑
さくらさくらいつまで待っても來ぬ人と
夜櫻夜櫻一直苦候卻不前來的人啊
死んだひととはおなじこと
與已故之人有何區別
さくらさくらはな吹雪
夜櫻夜櫻滿地凋零
燃えて燃やした肌より白い花
比那火熱肌膚更潔白的花
浴びてわたしは夜桜お七
淋洗吾乃禦七夜櫻
さくらさくら彌生の空に
夜櫻夜櫻三月晴空
さくらさくらはな吹雪
夜櫻夜櫻滿地凋零
口紅をつけてティッシュをくわえたら
抹上口紅嘴含薄紗
涙がぽろりもひとつぽろり
淚如雨下相對一場
熱い唇おしあててきた
壓下灼熱的唇瓣
あの日のあんたもういない
那日君已然不在
たいした戀じゃなかったと
那微不足道的戀愛
すくめる肩に風が吹く
縮緊肩膀風吹淩亂
さくらさくらいつまで待っても來ぬ人と
夜櫻夜櫻一直苦候卻不前來的人啊
死んだひととはおなじこと
與已故之人有何區別
さくらさくらはな吹雪
夜櫻夜櫻滿地凋零抱在懷裡
抱いて抱かれた二十歳の夢のあと
相擁二十夢醒之後
おぼろ月夜の夜桜お七
朦朧月夜禦七夜櫻
さくらさくら見渡すかぎり
夜櫻夜櫻一望無際
さくらさくらはな吹雪
夜櫻夜櫻滿地凋零
さくらさくらさよならあんた
夜櫻夜櫻與君永別
さくらさくらはな吹雪
夜櫻夜櫻滿地凋零
夜桜お七