藤波戀慕
純情…夢のような夢を
純情如夢夢似夢
見せてくれた君よ
情從君處歸何處
武士の思慕漲(みなぎ)りて
武家之人意滿懷
撓(しな)らせた弓が風を切る
箭利比刃擊長風
寂靜沉夜心迷亂
ひとつ…音無き靜寂(しじま)に
筋血沸騰能奈何
鳴らす筋能(あた)わず
心向明月把君思
只管(ひたすら)に構えては
慨嘆悵然箭弦離
君を思い出し指離つ…
軟溫如君見猶憐
但憑此情護左右
強かな情可憐な君を
嬌花亂舞飾藤波
守るが男の道
香色滿園映君紅
眼波流轉盼生輝
藤波飾り舞い散る美しき花よ
春意更濃情更切
頬に彩る紅の色
聖恩浩蕩賜此箭
直向きな輝く瞳に
上天垂憐煉此身
思い募る…
戀如泡沫甘醉溺
箭如光炬願沉淪
與えられた鏑矢(かぶらや)と
去欲淨念苦心志
凜然たる姿よ
勤學本是男兒道
泡沫に溺れゆく
青絲隨風飾藤波
光、矢の如し戀落ちる
藤花爭艷鬥芳菲
燈火闌珊遙相望
研ぎ澄まされた精神の先
纏綿繾綣情難了
進むは男の道
嬌花亂舞飾藤波
香色滿園映君紅
藤波飾り振り返る君の髪は
眼波流轉盼生輝
咲き誇る藤の花房
春意更濃情更切
直向きな見つめる瞳に
思い募る…
藤波飾り舞い散る美しき花よ
頬に彩る紅の色
直向きな輝く瞳に
思い募る…
終わり