涙の小鳥
冷たいかごみたい
今觸れてる鈍色(にびいろ)
ほら手を伸ばしても
すぐにつかえちゃうんだ
君を呼んだ名前
一番近い距離で響くのは
僕のこえじゃなくて
かすれてほつれて
ああもう屆かないんだね
さえずる聲は小さいままだ
もう一度隣で一言伝えられたら
僕の気持ちをすぐ言えたのかな
隣で聞いていた
悩む君の泣き聲
ひとりで抱えてた
聲を出すのを諦めて
星が降る夜も雲が泣いた夜も
いつだってそこに君がいたね
かすれたほつれた
願いはもう遅いなんてわかってた
なのに追いかける僕
「戀が葉ったら」ふたりで話してたこと
もう聞けないくらい遠くなった
小さい聲でも
聞こえない距離でもいいから
さえずるんだ涙の歌
ほどけて途切れた
繋げたいと思った糸
夢に描く固い結び目
涙の小鳥は今日も歌い続ける
その歌も聲も屆かないけど
ずっと