「もう、いいかい。」
僕は尋ねるけど
そもそも君はこのゲームを知らないんだ
ああ、君は巧く隠れて居る様だ
そもそも隠れて居るかどうかすらわからないんだ
アイ色のカケラ、探すたび
僕にはそんなもの無かったと言い張ってたんだ
彼等も訪れた場所なんだろう、
沢山のきせきが確かに存在して居たんだ
だれもが探しものふたり
きっと何かを悟った様
どこかで出逢うだろう
寄り添って
同じ色の表情(かお)で―
もう一歩、進む勇気が在れば
抵抗(きがね)なく君自身と此処で向き合えたのかな?
「もう、いいよ。」
君の聲で振り向いた
瑕(きず)だらけの空間世界に色が付いた
だって君なんて見附から無いよ
悲しくて情けなくて逃げ出した
夢中で噓の合間をくぐって
ぶつかって毒を吐いて
崩れ落ちてしまいたくて
噓は本當の君を隠していく
行き場を失う転ぶ
はっと彼らを一瞥する
怪訝にもがいている僕をみる
慌てて目をそらす
「ゲームがそう、始まる前からもう
ドサクサに紛れて顔隠してきたんだってね。」
『もう、遅いよ。 』
彼等の聲張り付いた
途方も無い逃げ場に言い訳をそっと投げた
そうさ君なんて見附から無いよ
悲しくて情けなくて逃げ出した
夢中で噓の合間をくぐって
アイタクテアイシタクテ
ハナシタクテハナレテシマウノガ
恐くて四肢をほうり出した
隠れて居たのは本當に君だったのか?
僕もゲームが始まるずっとずっと前から
綺麗事に紛れて 本當の顔隠して
居たんじゃないのか?
アイ色のカケラは失くしてしまったけれど
少しばかり時間は過ぎてしまったけれど
ただ君と向き合って伝えるべき言葉が
ひとつだけ在る
失ってしまったものが見附からないと誰が決めた?
このゲームを終わらせるんだ
走り出せ走り出すんだ
アイたいよアイたくて
転んだ事なんて舌を出してさ
笑ってやるんだ笑ってやるんだ
溢れ出した目一杯の君の涙も
かすれて消えた君の聲も
失くした君の心臓(ココロ)も
『―いま、見い附けた。 』