鳥のように消えた日
覚えている白い雲は
虹目指して丘をこえて飛んで行く
風に抱かれ翼はためかせ
猛スピードで鳥のように消えた
力を振りしぼり両手を振りかざし
僕は走って行ったよ雲を追いかけて
茜色の空の下で
自転車のれずに悔しく俯いていた
何度でも何度でも転んで擦りむいて
夕暮れ冷たく夢は果てしなく
傷だらけ僕の心飛べない鳥のように
もうダメだ、と涙を流す
1120回目ふわりと風にのり
光る雨の小道を走りだしていた
景色が遠ざかる色と色混ざり合う
光のしっぽをぎゅっと握りしめ
忘れない風の匂い
空の色僕のシルエット
はじめて自転車にのれたあの日
あの夏を