盲目の宇宙飛行士
/盲目的宇宙飛行士
全盲の少女
/全盲的少女
生まれてこの方 光を知らない
/有生以來 不知光明為何物
いつも独り うつむいている
/總是獨自 低著頭
光をいつか 見てみたいと
/說希望有天 能夠看看光
それはまるで 夢物語のようだ
/那簡直像是 夢話一般
睛眼の少年
/明眼的少年
生まれてこの方 闇を知らない
/有生以來 不知黑暗為何物
いつもからり 笑っている
/總是開朗地 笑著
今すぐ光を 見せようと
/說現在馬上 讓妳看看光
少女の手を引き走る
/拉著少女的手跑了起來
「とっておきの 場所があるんだ
/「有個私藏的好地方
きっと君にも 映るだろう」
/一定可以 映入妳的眼裡吧」
暗闇が逃げ込んだ丘で 彼は指をさす
/黑暗逃遁的山丘上 他遙指著
少女はそれすら 見えないのに
/少女明明連看也看不見
光咲く 夜空も
/光芒綻放的夜空
少女の 前ではただのユメ
/在少女的面前 不過只是個幻夢
こんなに光っていても 見えないのか
/已經這樣發著光 還是看不見嗎
少女は 知らない
/少女 不懂
何故だか 光は頬を伝う
/為何 光會沿著臉頰流下
それすら見えないのに
/明明連看也看不見
全盲の少女
/全盲的少女
色の飽和した 世界を知らない
/不知充滿色彩的世界為何物
いつもきらり 笑うようになる
/總是燦爛地 露出微笑
見えないままでいいと
/說保持看不見也很好
強がるでもなく 彼に笑いかける
/毫無逞強 對他展開笑容
睛眼の少年
/明眼的少年
色のない世界を 知らない
/不知沒有顏色的世界為何物
いつしか笑顔も忘れ
/不覺中也忘了笑容
意地でも連れて行くんだと
/說就算是賭氣也要帶妳去
夢物語に躍起になる
/為了實現夢話而急躁
「あそこまで行けば きっときっと
/「到了那裡的話 一定一定
君にも映るだろう」
/可以映入妳的眼裡吧」
暗闇が溶け出した空に 彼は指をさす
/向黑暗融解的天空 他遙指著
少女はそれすら 見えないのに
/少女明明連看也看不見
光咲く 宇宙も
/光芒綻放的宇宙
少年の 前ではただのユメ
/在少年的面前 不過只是個幻夢
あんなに光っているのに 届かないのか
/已經那樣發著光 還是傳達不到嗎
少年は 忘れた
/少年 忘記了
何故だか 光は頬を伝う
/為何 光會沿著臉頰流下
それすら
/就連那樣
夢を見すぎた 彼の眼が
/作了太多的夢 他的眼睛
光をなくすまでに
/直到喪失光芒之際
そう時間もかからなかった
/並未花費太多時間
気づくと何も 見えなくなっていた
/察覺時全都 變得看不見了
空も自分も 少女さえも映らない
/天空、自己 就連少女也映不出來
「はじめから光を知らない
/「打從一開始就不認識光
君には何も わからないさ」
/妳自然什麼 都不會明白啊」
少女は見えない ままでいいと
/少女說保持看不見也很好
強がるでもなく 彼に笑いかける
/毫無逞強 對他展開笑容
少年は本当の理由を 忘れていた
/少年把真正的理由 忘記之時
本当の光を 忘れていた
/把真正的光芒 忘記之時
少女は言う
/少女說
「光ならもう 見つけたの」
/「光的話已經 找到了喔」
光咲く 宇宙も
/光芒綻放的宇宙
少年の 前ではただのユメ
/在少年的面前 不過只是個幻夢
あんなに光っていたのに 届かないのか
/已經那樣發著光 還是傳達不到嗎
少年は知った それゆえ 光は頬を伝う
/少年了解了 因此 光會沿著臉頰流下
それすら見えないけど
/雖然連看也看不見
光咲く 夜空も
/光芒綻放的夜空
二人の前では ただの夢
/在兩人的面前 不過只是個幻夢
光は二人の 瞳を透過しない
/光無法透進兩人的瞳孔裡
二人は知った
/兩人了解到
それでも光が そばにいることを
/即使如此光也 存在自己身邊
二つの照らし合う星
/兩顆互相照耀的星星
眼には見えないけど
/雖然肉眼看不見
-END-