Human Rush
1994年カリブ海は真っ赤に染まる
無數の屍を踏み越えて行くヒューマン・ラッシュ
晝も夜もアメリカ人達は押しよせる黑い波に怯えている
そして言葉を失った屍は過ぎ行く人々をまた海へと引きずり迂む
人々は廣大な海の彼方に樂園を夢見てしまう
無數の屍を踏み越えて行くヒューマン・ラッシュ
愛なんてどこにもありはしないそれはあなたの中にある
言葉を失った屍は過ぎ行く人々をまた海へと引きずり迂む
神なんてどこにもいやしないそれはあなたの中にいる
人々は自分の幸せを他人の幸せと比べようとしてしまう
真っ赤なワインとやわらかいベッドを求め生まれた故鄉を舍てていく
未知の樂園を探しながら
南の人が北へ私は川を下る
地球はまるい?
戻る故鄉(ところ)はいつも同じ
僕はもうこれ以上南へ下ることができない
せめて今夜は君のそばにいさせて
愛しい人よ
1994年カリブ海は真っ赤に染まる
ゴムチューブのボートに船頭はいない
無數の屍を踏み越えて行くヒューマン・ラッシュ
晝も夜もアメリカ人達は押しよせる黑い波に怯えている
この廣い世界にも船頭はいない
そして言葉を失った屍は過ぎ行く人々をまた海へと引きずり迂む
不法就勞者はまるで洪水のようにこの國に日增しに押し寄せている
あなたがもしもボーダーレスを夢見るならば
あらゆる矛盾とどうにもならない混亂を覺悟しておくことだ
上陸するヒューマン・ラッシュ樂園なんてどこにもありはしない
それはあなたの中にある
海を渡るヒューマン・ラッシュ幸福なんてどこにもありはしない
それはあなたの中にある
上陸するヒューマン・ラッシュ愛なんてどこにもありはしない
それはあなたの中にある
海を渡るヒューマン・ラッシュ神なんてどこにもいやしない
それは私の中にいる