スピードと摩擦

切れかけた街燈に照らされて
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明滅繰り返す人々の影
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ゴムの匂いと空気の濕り気
切斷的街燈仍光亮
靜寂と呼ぶには、はなはだ多弁
燈下來往人影閃爍
したがって定まらぬ視點
橡膠臭味混雜著水汽漂浮著
星を滑って東北に流転
要稱其寂靜又實則能言善辯
蛾が群がってどうせ無駄だって
只因如此這般視點搖曳不定
夢に焼け落ちてあとは何もねえ
群星滑落天邊向著東北流轉
行き先のない乗車券
飛蛾群聚飛舞卻是終歸徒勞
此岸の終わりの夕景
夢境燃盡崩塌最後一無所剩
地球の裏の荒野へ
毫無目的地的乘車票券
早く連れてってくれ
殘陽景象處在此岸終焉
夏の庭に犬の骨
那地球內部的荒野
死屍累々の日付
只求早日帶我而去
それを踏んづけて明日へ
夏日庭院潛藏犬骨
気管支炎の音符で
死屍累累細數日期
血を吐くまでは歌え
踩著它們走向明日
放射狀、北の山背
支氣管炎仍唱音符
そこに咲いた花さえ
直至吐血也在頌唱
冒涜は許されて
放射狀的北山巒中

就連此處盛放鮮花
僕は舌打ちをしたこの街へ
也已寬恕我的褻瀆
いや舌打ちしたのは街の方で
面向街道我心煩咋舌
砂場に子供らの神話體系
反而是街道喋喋不休
その一粒ごと神は宿って
沙地孩子們口中的神話體系
絡まって切れぬ社會性
每粒沙子中都有著神明眠宿
みだりに越えて唾を吐き掛け
纏繞起哄著當今社會之性
我が塞がって來世疑って
我胡亂翻越口邊唾沫橫飛
無様に燃えてあとは何もねえ
封閉起自我質疑自身來世

無故地燃燒最後一無所剩
獣と人の分岐點
獸與人的分歧點
命にたかる銀蝿
銀蠅欺騙著生命
精子は靈地の巡禮
精子朝聖於聖地
死ぬには早い降雪
死亡時降下早雪

國道沿邊的情侶酒店
國道沿いのラブホテル
拂曉之前的皓皓純潔
トワイライト純潔で
沉默無語的黎明時分
言葉足らずの夜明け
支支吾吾的世界盡頭
吃音的な世の果て
我將這一切囫圇嚥下
それを飲み込んでは咽せる
結露滴滴把窗簾打濕
結露に滴るカーテン
生命於此刻燃為虛無
命が今焼け落ちて
車行冬日的銀河車道
車道に冬の銀河系
跨過卡車的櫃檯

歲月匆匆流去
トラックの荷台に跨がって
翻滾在交叉點上
歳月が通り過ぎた
傷口血流不止
交叉點て橫転して
視線越過窗戶望向外邊
血を流していた
雙耳已聞生命焦灼之聲
窓越しにそれを見ていたら
速度與摩擦
命がじりじりと焦げる音を聞いた
爭辯無休無止

速度與摩擦
スピードと摩擦
內臟早已焦灼
火花を散らして
體內發車的汽笛轟鳴
スピードと摩擦
血液已開始奪路而逃
內臓を焦がして
啟程此刻已近在眼前

為何卻又丟下我一人
體內に発車の汽笛
叫喊的焦躁充斥心中
血液は逃避の路線
破碎的景象遍布今日
旅立っては近づいて
地球的表面千瘡百孔
離れてくのはどうして
純潔的二月遇難之船
苛立ちは尚叫んで
速度與摩擦
ひび割れた今日の風景
內臟早已焦灼
地表にうがつささくれ
二月は無垢な難破船
スピードと摩擦
內臓を焦がして