気球に乗って
ありったけの手持ちのゆとりや
ポケットの中のぬくもりを
ひずみきった國々に
ポツンと落としてやるのさ
要なしの人間なんているわけはないと
神様はいつも僕に言うけど
本當のところは口をつぐんで
誰も言おうとしないけど
気球に乗ってほこりになってゆられたい
今ひとつこの気球が昇っていかないのは
僕をおどらせる俗物どもが
足元にしがみついているからさ
胸いっぱい風を集めよう
名もなき同胞が抹殺されて
価値あるブルジョワが生き殘るとするなら
真先に死ぬのはこの僕なのさ
僕こそ不必要なものだから
気球に乗ってほこりになってゆられたい
気球に乗ってほこりになってゆられたい
気流に乗ってほこりを捨ててゆられたい