旅人だもの-中村中(なかむらあたる)
詞:中村中/竹原ピストル
曲:中村中/竹原ピストル
トラックを停めたら迷子扱い
抱けると思われて乗った助手席
なんて読むのかわからない
さびれた駅の陰からは
路上の歌が流れてる
誰かが鼻で笑ってる
冷めてるコーヒーと小銭くすねて
3度目のカーブで飛び降りた街
ギターケースの留め金が
馬鹿になってる外れてる
だけど特別さみしくない
私もどうせ外れている
旅人だものどうせ旅人だもの
ひとつの街には
落ち著いていられないんだ
旅人たちよ今日はどこまで行くの
君がその気なら
どこだって終著駅だ
流されているのか流れているのか
あやふやな景色が車窓にゆれてる
理由なんかは聞かないでくれ
立ち止まってしまうじゃないか
考えごとは腹がへる
考えごとは腹がへる
旅人だものだって旅人だもの
ひとつの街には
落ち著いていられないんだ
旅人たちよ今日はどこまで行くの
君がその気なら
どこだって通過駅だよ
ぐるぐるぐるぐる目が
回るくらいに
もう何回まわったかわからない
お日様が今夜も沈んでいく
橫になれる場所はないかと
徬徨いながらうつらうつら
やっとこ見つけた公園の向かいには
オバちゃん
ひとりの古びたコンビニがあった
「ねぇオバちゃん
野宿をしたいんだけど
この辺りに悪い人は
いるのかい?」
そう尋ねた僕に
「ねぇ坊やどんな所にも
悪い人もいれば
良い人もいるんだよ
ちなみにオバちゃんは
良い人だけどね」って
肉まんひとつ
今夜もぼくらは
なんとか生きている
旅人だものそうさ旅人だもの
ひとつの街には
落ち著いていられないんだ
旅人たちよ
今日はどこまで行くの
君がその気なら
どこだって終著駅だ