ランララ
あらいやだ ねえそこの誰かさん
ちょっと聞いておくんな
今朝方三軒先のお花屋でね
全員首吊って死んだってんだ
ああ で?それが何
俺にゃ関係ないし興味も無い
だからさね期待しないで
自分の事だけでいっぱいいっぱいさ
あらいやだねえそこの誰かさん
無視すんなよほらさ
今朝方名前も知らぬ遠い國で
娘が亂暴されたってんだ
ああもうだから何
じゃあお前がそこまで行ってくりゃいいよ
なぁもううんざりなんだ
自分の事さえも理解していないのに
助けられやしないさ皆
っておいおい薄情な人だ
野暮なことは言いなさんな
さあさあ皆お情けを
ねぇ誰もが生まれて來る時すでに
借りを作ってしまったのさ
ほら「誰かの為に生きなさい」と皆
確かに聞こえたはずなのに
誰の口にも戸など立てられない
不幸な話で今日も飯が旨い
妙に薄っぺらい壁の向こう側で
五寸釘の音がほらカンカン響く
恨まれて妬まれて
蔑まれ取り澄まして笑って
腹の中煮え滾る感情
どこに捨てりゃいいんだい
なんて清々しい気分だ
誰も居ない後悔も悲しさもない
消えてしまえよもう皆全員さ
そしたらもう妬むことも
悲しむことも喜びも
誰もが生まれて來た時すでに
借りを作ってしまっていて
ほら誰かさんの痛みと引き換えに僕ら
心臓が動き始めたよ
じゃあいつかその借りを返す時人は
皆優しくなれるだろうか
ああだけどそれじゃもう遅いのさすでに
本當にもう遅過ぎるだろ