幻奏歌
溜息に融け込んだ
アナクロめいた十（とお）の指と
贅沢に混ぜ込んだ
融入歎息之中
自由に泣いた少女は言った
不合時宜一般的十指
「蟲の音よ絶えゆくなよ」
過分的混合而入了
一鳴き応え窓の縁
自由的哭泣著的少女如此說道
月の端（は）も暈（ぼ）かす
憂世（うきよ）に踴る人影
“蟲鳴的聲音喲不要停止喲”
薫（かお）り誘い
從窗邊的綠色中傳來一聲應答
また拐（かどわ）かす
在月亮之端光暈中的
悲し愉（たの）し
悲慘世界中晃動的人影
奏（かなで）の織糸（いと）は
彩葉（いろは） 撫（な）ぜる
再次被
夢弦（むげん）の調（しらべ）
香氣誘惑拐走
朽ちた戀（はな）まで
悲傷地快樂地
芽吹くようで
演奏的琴弦
..music..
撫過琴鍵夢中
裸足で忍び込んだ
和絃的調子
白黒絨毯（じゅうたん） 毎夜の青眼
枯萎的戀情（花朵）
奇（あや）しげに灑落（しゃれ）込んだ
又重新發芽一樣
光の中男は言った
「僕の音を君に託そう」
千秋（ちあき）の風に泣き濡れた
刻む指震わす弓は
光著腳悄然無聲
殊更（ことさら）に烈（はげ）しく
白黑絨毯每晚你正視著我
ひらりわらう世の不條理と
講究一下神秘
冬の跫（あしおと）に抱かれて
光線之中的男人說了
出逢い別れ然（さ）れども止まぬ
経緯（たてよこ）の愛（いと）は
“我的音樂拜託你了”
永久（とわ）の夢
在千秋的風中哭成淚人
..music..
按下琴弦的手指微微震動的琴弓
「君の音よ明日はきっと」
故意的激烈
祈り呟く窓の外
指先に一片（ひとひら）の葉―――
輕輕地笑著世界的荒誕
ただ散りゆく花弁に涙も忘れてた
擁抱著冬季的足音
月に雪に鳴く螽斯（きりぎりす）
然而相逢別離無法停止
どうか君に聞こえるならば
錯綜複雜的愛
春に戀（はな）に奏でておくれ
是永遠的夢
垂らすこの愛（いと）に絡ませて
出逢い別れ背中合わせた
悲し愛（かな）し
奏（かなで）の織糸（いと）は
“你的音樂明天一定會……”
枯れた戀（はな）に羽衣著せて
窗外小聲的祈禱
麗しき実を結ぶでしょう
在指尖的一片樹葉
君の溫もりに眠らせて