それは紛れもなく~選ばれし者のソリチュード~
それは紛れもなく
選ばれし者のソリチュード
立て膝ついて顔を映す
To the flow of water
To the flow of water
あなたの橫顔が
東の空を向けば
瞼の先から綻び拡がっていく
今さら黒い裾の尾を
つかんでみても
両手を恐れるのは
もうおやめなさい
右と左に引き離された核心
むせるように
咳をしても
根をはりめぐらせた大杉は
夜風に揺れるのを
許さないでしょう
それは紛れもなく
選ばれし者のソリチュード
惜しみなく與えられた自我
そこに翻弄されたいの
膝下にまとわりつく世情
高みに登らされて
その悲しい代償こそが
あなたを本物に
させていくから
そういうもの
そういうものなのです
あなたに觸れた者は
美しい言葉を
なぜこの世に殘したいと
思うのだろう
燃やすつもりで書いた手紙
ひとりでにその姿を変えていく
それは消えゆく星のように
格別に美しい背中だった
それは紛れもなく
生まれ落ちてきた
ソリチュード
猟犬の群れを走らせる
その聲がかすれてく
薄曇りの視界の中
その背後で呼吸をする
新しい時代が緩やかな
曲線を描いていくの
そういうもの
そういうものなのです
この座から離れて
何が自分に殘るのか
泥水に足をとられても
観えるものそれを信じる
それは紛れもなく
選ばれし者のソリチュード
惜しみなく與えられた自我
そこに翻弄されたいの
膝下にまとわりつく世情
高みに登らされて
その悲しい代償こそが
あなたを本物にさせていくから
そういうもの
そういうものなのです