ソメイヨシノ
禦免なさい
素直になれたら良かった…
筆を取り愛し君へ
今日は何から綴ろうかな
一片の言葉並べ
頬を染めたのは午後四時
古びた映寫機みたいに
セピアな思い出達
幾度も巻き戻してみては心に映してみました
薄紅の花
舞い落ちていく
短い此の季節に
君との距離を只、近づける
黃昏桜並木道
筆を止め空を仰ぐ
君の全て未だ知らない
時折、過去は殘酷で
また胸を締め付ける
睫の隙間をすり抜ける
不埒な事実は要らない
二度目の春はそっと冷たく
怯えていたサヨナラ
時が過ぎても繋ぐ小指が
噓に染まらないように
二人、辿った道が
全て噓ならば
君が落とした涙
拾い集め
押し花の様に閉じておきたい
色褪せない記憶で
春の景色に溶けてしまおう
肩寄せ合い
例えば君の気持ち離れて
『明日』を失っても
変わらないまま
愛し続けます
この先も
永遠に
覚めない夢の中で