SPY
槇原敬之
おあずけになったデートに
がっかりしていたけど
偶然君を見かけた
なんて運命的な2人
おめかしと言うよりちょっと
変裝に近い服で
出會った頃なら
きっと見過ごしてた
そっとしたら別のやつと
會ってたりして
跡をつけてみよう
イタズラ心に火がついた
だけど信じてる信じてる君を信じてる
2人の日々が大丈夫だと背中を押す
指令は下された
僕はT-shirtとやぶけたジーンズに身を固めたスパイ
超能力者のように
彼女をだましてやれ
「今日あの娘と會ってたろ」
驚く顔が見たい
高そうな車の橫で
君は急に立ち止まる
運転席の男が
軽く手を上げた
僕の胸が
急スピードで高なる
君はまわりを気にしながらヤツと
キスをした
しゃれになんないよなんないよ
悪い夢ならば早めにさめてと
呪文のように叫んでる
真実を知ることが
こんなにつらいなら
僕はスパイになんかなれない
噓をついてまでほしい
幸せが僕だったのかい
涙が出てきた
今僕を笑うやつは
きっとケガをする
だけど信じてる信じてるどうか信じさせて
両腕がじんと熱くなる位抱きしめた強さ
君の身體にアザのように殘ればいい
そしていつか思い出して
噓も見抜けない程
戀に落ちた役立たずのスパイを